バインミーバーバーサイゴン特派員です。サイゴンの今や、ベトナムの文化についてお届けします。

Nước mắm (ヌックマム)

今回はベトナムの魚醤「ヌックマム」です。

バインミーバーバーでもこのヌックマムをそれぞれのメニューに使っています。

下北沢本店の付近では東南アジアの香りが漂っています。

これはヌックマムで炒めたガーの香りです。

日本では “ ヌクマム ” “ ニョクマム ” や ベトナム料理 でも “ ナンプラー ” と書いてあることがあります。

正確にはベトナムでは Nước mắm (ヌックマム)と言います。

ヌックマムの産地はいろいろありますが有名な場所の一つがベトナム東南部にあるPhan Thiết(ファンティエット)です。

ほかにもフーコック島なども有名です。

 

ヌックマムの起源はローマ時代?!

ヌックマムは多くのアミノ酸、カルシウム、タンパク質を含んでおり、漁師などが体を温めるために飲むこともあるそうです。

かつてはベトナムの家庭で作られ、発酵食品であるため長期間保存が可能で、味が深まることから重宝されてきました。

ヌクマムの歴史は古く、18世紀後半には既にベトナム料理に使用されていました。

ファンティエットにはヌックマム博物館があります。

諸説があるようですがヌックマムは南ベトナムのチャンパ時代にローマから伝承されてきたようです。

ローマではガルムと呼ばれは紀元前7世紀ごろから製法もほとんど同じようです。

代々引き継がれた味というのは深く重みがあり、ロマンを感じますね。

黄金に輝くこのヌックマムがファンティエットに富と繁栄をもたらしたようです。

 

ヌックマムのつくりかた。

ファンティエットのヌックマム博物館ではヌックマムの歴史や作り方が展示されています。

ヌックマムは家庭ごとに微妙な違いがあることから、多くのレシピが存在します。

以下に、基本的なヌックマムの作り方を示します。

材料:

  • 生の小魚(イワシ、アンチョビなど):1キログラム
  • 塩:1キログラム以上(魚の重さの約1:1の割合)
  • 大きな密閉容器(壺、樽など)
  • たとえば大きな岩やプレートなど、魚を重しに使えるもの

 

手順:

  1. 小魚の準備:
    • 小魚をよく洗って内臓を取り除きます。鱗を残すか取るかは好みに応じて決めてください。
    • 小魚を塩と混ぜ、均一に塩をまぶします。小魚が十分に塩で覆われるようにしましょう。
  2. 容器の準備:
    • 大きな密閉容器(壺や樽など)を使用します。この容器は酸素が入らないように密閉できる必要があります。
    • ファンティエットでは3メートルほどの高さ、直径も2メートルほどの樽のようなもので作っていました。
  3. 塩と魚の交互に重ねて層を作る:
    • 容器の底に少量の塩を敷き、その上に塩をまぶした小魚の層を敷きます。
    • 次に、再び塩を敷いて、また小魚の層を重ねます。
    • このプロセスを繰り返し、容器がいっぱいになるまで続けます。
    • ファンティエットでは塩も作り、あす。
  4. 圧力をかける:
    • 容器がいっぱいになったら、最上部に大きな岩やプレートを使って重しをかけます。これにより、小魚が塩とともに圧縮されます。
  5. 発酵:
    • 容器を涼しい場所に置き、発酵させます。ヌックマムは通常、6か月から12か月間発酵させます。
    • 発酵中に液体が琥珀色に生成され、これがヌックマムです。時折、容器を振ったり混ぜたりして、均一な発酵を促進します。
  6. 濾過:
    • 発酵が完了したら、ヌックマムを濾過して細かい粒子や固体を取り除きます。
  7. 保存:
    • 清潔な密封容器にヌックマムを移し、冷蔵庫で保存します。

いかがでしたでしょうか?

 

バインミーバーバーではさまざまな具材に絶妙なバランスでヌックマムを使用して
ベトナムサイゴンの地元の味を再現しています。

奥深いヌックマムとバインミーバーバーでベトナムの風を感じてください♪

ファンティエットには砂漠もありますよ〜Hẹn gặp lại

 

原料となる小魚を漁船(ファンティエット)

原料となる小魚を漁船(ファンティエット)

ヌックマム博物館ファンティエット①

ヌックマム博物館ファンティエット①

ヌックマム博物館ファンティエット②

ヌックマム博物館ファンティエット②

ヌックマム博物館ファンティエット③

ヌックマム博物館ファンティエット③

ヌックマムとかヌックトムとか

ヌックマムとかヌックトムとか

ファンティエットの砂漠ムイネー

ファンティエットの砂漠ムイネー